判例分析等

最高裁判所平成22年12月16日判決と真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転登記

〈事案の概略〉 1 本件の本訴請求は,上告人が,被上告人らに対し,上告人及び被上告人らの共有名義で登記されている第1審判決別紙物件目録記載1の土地(以下「本件土地」という。)について共有物分割を求めるなどするものであり,反訴請求は,被上告人…

最三判昭和24年4月5日刑集3巻4号421頁LEX/DB24000548(事件番号:昭和23年(れ)第1510号)

【過剰防衛に関する重要参考判例】 「原審は斧とは気付かず棒様のものと思つたと認定しただけでたゞの木の棒と思つたと認定したのではない、斧はたゞの木の棒とは比べものにならない重量の有るものだからいくら昂奮して居たからといつてもこれを手に持つて殴…

最一判平成9年6月5日民集51巻5号2053頁百選Ⅱ25事件[供託金還付請求権確認・供託金還付請求権取立権確認請求事件]

1.判旨 「譲渡禁止の特約のある指名債権について、譲受人が右特約の存在を知り、又は重大な過失により右特約の存在を知らないでこれを譲り受けた場合でも、その後、債務者が右債権の譲渡について承諾を与えたときは、右債権譲渡は譲渡の時にさかのぼって有効…

最二判昭和37年(1962年)8月10日民集16巻8号1700頁LEX/DB27002113

判旨 「或る物件につき、なんら権利を有しない者が、これを自己の権利に属するものとして処分した場合において真実の権利者が後日これを追認したときは、無権代理行為の追認に関する民法一一六条の類推適用により、処分の時に遡つて効力を生ずるものと解する…

最三判昭和33年(1958年)7月8日民集12巻11号1740頁LEX/DB27002646

1 事案の概要 Xは、Yとの間でYの買い受ける黒砂糖をXがあっせんし、あっせん料として一斤について金××円をYがXに支払うことを約束した。Xは、同約旨に基づいて黒砂糖4,300斤をYにあっせんして買い受けさせたので、Yに対し、××円のあっせん料の支払請求をし…